PNFパターンの使い方は?筋力訓練以外の使い方は?

PNF疑問集

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PNFといえばパターンのイメージがあると思います。また、パターン=筋力訓練で使うものというイメージが強いということを多々聞きます。抵抗運動以外でもさまざまな目的でパターンを使うことが多いです。

今回はパターンの臨床での使い方などについて紹介していきたいと思います。

そもそもPNFパターンとは?

PNFパターンとは、人体の機能的な運動をもとに構成された螺旋・対角線上の運動パターンです。

そのため人の動きは単純な矢状面、前額面ではなく、

  • 3平面の複合的な動き
  • 重心移動
  • 多関節運動
  • 四肢と脊柱の連動

など3次元的にさまざまな要素が複雑に組み合わさっています。

PNFパターンは、こうした実際の動作に近い運動を再現しながら、感覚入力と運動出力を統合していきます。

つまりパターンは単なる“型”ではなく、 日常動作を構成するための運動要素として捉えることが重要になります。

PNFパターンは筋トレ以外にどう使える?

臨床ではパターンとテクニックを一緒に組み合わせながら利用することが多いです。別に利用することもありますが、一緒に利用することで対象者の問題点を解決するためより良い介入を行うことができます。

動作の方向性を学習させる

患者さんの中には、

  • どの方向へ動けばいいかわからない
  • 動き出しが苦手
  • 動作がぎこちない

というケースがあります。

PNFパターンは、“どこへ動くのか”を身体に学習させることができます。同じ動筋でも運動域ごとに筋節や隣接関節などの使い方なども異なります。

例えば歩行の遊脚期では、単純な股関節の屈曲ではなく、

  • 接地面や距離に合わせた下肢の運動
  • 膝関節と足関節との協調的な運動
  • 効率の良い筋活動

が協調して起こります。

PNFパターンを使うことで、単関節での運動ではなく動作や動作方向そのものを再教育しやすくなります。

協調性を改善する

臨床では、

  • 力はあるのにうまく使えない
  • 動作がぎこちない
  • タイミングが合わない

という場面を多く経験します。

PNFは単一筋ではなく、複数筋の協調性を改善しやすい特徴があります。

例えば、

  • 上肢と肩甲帯の運動
  • 立ち上がり時の腹筋と背筋の切り返し
  • 歩行時の前面筋と後面筋の筋の切り替え

など、動作全体の滑らかさを引き出しやすくなります。

姿勢制御に利用する

PNFパターンは四肢運動だけではありません。

実際には、

  • 上部体幹
  • 下部体幹
  • パターンの組み合わせ
  • 肢位を変えた利用(側臥位/座位/立位)

など、姿勢制御の改善などにも利用することができます。

特に、

  • 立位バランス
  • 片脚支持
  • 立ち直り反応

では、近位部の安定性が重要になります。

PNFでは座位や立位など抗重力肢位でも利用することができ,肩甲骨帯や骨盤帯などのパターンで近位部への入力を利用することで、姿勢制御戦略の改善を図ることができます。

動作への橋渡しとして使う

PNFパターンの大きな役割の一つが、部分練習と実際の動作練習の中間を埋めることです。

例えば、

  • ベッドサイドでは筋力がある
  • 姿勢や歩行になると代償がみられる

というケースでは、全身の協調的な運動への移行がうまくいっていない可能性があります。

PNFパターンを利用することで実用的な運動だけでなく,臥位だけでなく,段階的に肢位を変えながら動作の治療を行えることができます。

例として,歩行や立位など荷重下では負荷量が強く筋緊張の亢進や痛みなどがありうまく介入ができない場面があると思います。段階的に行うことで対象者も筋の使い方を認識しやすく動作にスムーズに移行しやすいことが多いです。

パターンをうまく使う時のポイント

  • グリップ(持ち方)
  • 抵抗方向
  • 抵抗量
  • ポジション(対象者/セラピスト)
  • 運動の軌跡(グルーブ)

が重要になります。

参考書に手順がしっかり載っていますので,目的や行い方を理解することができます。

参考書で基本的なことを理解して勉強会などで実際のハンドリングを学ぶとより効果的に治療介入が行えると思います。

パターンを使う時の注意点は?

パターンを使うときにとりあえず、背臥位でパターンを行うのではなく、歩行やADL動作などを改善するために必要な構成要素や肢位を考慮しながら利用する必要があります。

注意点として,運動麻痺でBrs上肢ⅡやMMT2以下など直接的にパターンを利用することが難しいなど対象者の機能を考慮して利用することが大切になります。

また、体幹や近位筋の不安定性がある場合は抵抗が強いと代償がみられることがあります。

例)上肢の屈曲-外転-外旋時 肩甲帯のプロトラクションや過剰な骨盤の前傾

直接的か間接的な治療など、どちらを先に行なった方がいいかなどを考えることも大切なので、目的に合わせて選択していきましょう。

テクニックとパターン一緒に行う?

結論別々で使うこともできます。

テクニックとパターンを一緒に利用すると、運動連鎖などを用いて機能的な治療介入を行う際にとても有効です。

例)FAL:立ち上がる時に体幹の動きが少ない,離臀しにく(パーキンソン病など)

  • パターン:上肢の屈曲-外転-外旋,伸展-内転-内旋(両側性)
  • テクニック:Dynamic Reversal(協調性改善)

しかし必ずしもADL動作や目的の動作がパターンの動きの要素ではないこともありますので、テクニックだけ利用することもあります。

例)FAL:立ちっぱなしの時に足首がグラグラする。捻挫しやすい

  • ポジション:座位や立位で足関節周囲
  • テクニック:Rhythmic Stabilization(微細な安定性を高める)

筋力や協調性,バランスの改善も動的や静的,姿勢など改善したい内容が異なる場合が多いので目的に合わせながらテクニックを選択していくことになります。

まとめ

以上PNFのパターンの使い方について紹介していきました。実際パターンが正しく行えることで運動方向の誘導や運動域ごとの筋の使い方などさまざまな利点があります。

最初は遠位や近位の持ち方や動きが難しいとは思いますが,利点が多くあります。実技に関しては,書籍だけで難しいので勉強会や講習会の参加が上達の近道になります。

一緒に頑張っていきましょう。

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